養生之暦 H28年 1月
平成二十八年 丙申(ひのえさる)
子在川上曰
子、川の上に在りて曰はく
逝者如斯夫
逝く者は斯くの如き夫(か)
不舎昼夜
昼夜を舎(お)かず
『論語』子罕第九
晩冬 六日小寒 二十一日大寒
◆薬効のない偽薬(プラセボ)で、何らかの改善がみられる事をプラセボ反応・効果と言います。プラセボ効果は、自覚症状だけでなく客観的に測定可能な改善としても現われるのですが、良くなった「気がする」だけで、病気や症状自体は何ら改善しない。偽薬効果は、単なる暗示・心理効果=錯覚や思い込み、とする反論もあります。
◆魚でも顔で相手が隣人か他人を正しく識別している。魚も怒ると感情的発熱をする。パンダは、自分で選んだ相手なら出産率が向上する。乳牛に名前を付けて親しみをこめ呼ぶだけで、牛乳の生産量が増加した。人生には意味がある、他の人の役に立っている、と強く感じている人は、心疾患発症と死亡のリスクが低い。
◆快・喜悦・安寧・安心・期待・希望などの善き認知と感情は、神経内分泌と免疫などの働きを通じて生存の生理活動を促進するスイッチです。逆に、不快・悲嘆・恐怖・不安・落胆・絶望などの悪しき認知と感情は、抑制するスイッチです。この原則は全ての生命体に共通した根本戦略です。生存に有利な予兆が感知された時、生存の生理活動は加速されるのです。プラセボ効果には、こんな意味がありそうです。
定型に淑気のみちて去年今年
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