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2016年1月 4日 (月)

ケニア人の作業姿勢

2015年12月23日(水)夜、偶然にNHK放送の「ためしてガッテン」を視聴しました。
スペシャル拡大版ということで、てんこ盛りの内容でしたが、中でもケニア・マサイ族の生活習慣を取り上げたコーナーは目を引きました。
ケニア人(マサイ族特有という取り上げ方だったか)には「腰痛」がない。長時間の中腰前屈作業をしても腰が痛くならない!!というのです。

追記:
1.上腕(肘)を膝に副えた作業姿勢について
2.腰椎と骨盤・股関節の
動きがよく分かる動画 

これがケニア人女性の中腰前屈位。
背中から腰がフラットで股関節で屈曲している姿がよく分かります。

Image01_2
クリップサイト「健康長寿の道」で取り上げられていた内容。
ケニア流の腰痛予防姿勢はプリけつとハリ胸 NHKためしてガッテン

Image03_2

股関節や脊椎の動きを模式図で説明していました。

腰部筋肉の固さを測定し、中腰前屈位で手洗い洗濯を行った前後で比較していましたが、腰部筋の疲労度が少ないことが示されていました。

平均的日本人の中腰前屈位での作業の写真をネットで探して並べてみました。

Image02_3

確かに違いは一目瞭然です。

股関節を使って前屈するのが腰痛予防になる、というのは多少の知識があれば了解できることで、ポイントは「ハムストリング」の硬さ、というのも気がつくところです。

「ガッテン」ではそこまで踏み込んでいなかったのですが、テレビ朝日「たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学」ではきちんと取り上げていたようです。

同じクリップサイト「健康長寿の道」で取り上げられていた内容。
 腰痛の新原因タイトハム 10秒ストレッチで改善 西良浩一先生

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わかりやすい図です。
NHKの「がってん」は、センセーションに走りすぎでリサーチと掘り下げが足りないですね。今回のは「マサイ族」に目が行きすぎでした。

それで、ネットで各国の中腰前屈位の写真を探して比較してみました。

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それぞれ作業の内容も違うので一概に比較できませんが、ケニア・マサイ族の腰の使い方は彼らの専売ではないようです。
アフリカ系の人たちの腰の使い方=股関節の曲がり方が際立っています(インディオもよく股関節を使っています)。

「ガッテン」の「ケニア流」云々はミスリードだといえそうです。

今はあまり見かけなくなった「二つ折れの腰曲がり」老人は、見かけと違って腰痛そのものの訴えが少ないことはよく知られたことです。

腰の使い方は学習された文化だとは思われますが、前掲写真を比較してみるとアフリカ系の人たちの股関節の曲がり方は見事ですので、体型体質の遺伝的要素も無視できないのかもしれません(生活習慣全般の問題かもしれませんが)。

立位体前屈は、ついつい指先を床に、のイメージが強くて股関節屈曲・骨盤前傾がおろそかになりがちです。
西良浩一先生の「タイトハム 10秒ストレッチ」は、ハム伸ばしにはよい方法ですね。

Image13


最後に、ネットで中腰位の画像検索をしていて見つけた、こんな装具というか予防衣というか「腰痛予防」を謳った製品。

ラクニエ
着るだけで、腰の負担が楽になる。
「ラクニエ」は、前屈・中腰姿勢での腰をしっかりサポートしつつ、動きやすさと着脱のしやすさを兼ね備えた、新発想のサポートウェアです。
 

だそうです(25,000円ナリ)。
介護職や農作業者をターゲットにしているようですが、売れるのでしょうか。

追記: 

Image15

1.膝上あたりで肘を支えて手先で作業をする姿勢です。
  やってみると分かりますが、膝屈曲位の保持でも大腿四頭筋の疲労度が全然違います。
 


2.腰椎と骨盤・股関節の動きがよく分かる模式動画

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コメント

ご無沙汰です。
この作業姿勢、参考になりました。今年の畑仕事で是非試してみたいですネ。
野良仕事をしていると急激に体が硬くなります。今までの柔軟体操がとても辛くなり、ラジオ体操ですら筋肉のツッパリを覚え、特にハムストリングスの短縮はひどいものです。
試しにこの「デッチリ前屈姿勢」をやってみると、膝が曲がってしまいます。ハリか灸実験のよい被験者になれそうです。

投稿: solachi | 2016年1月12日 (火) 22時35分

お久しぶりです。
寒そうですが楽しんでおられますね。
これもお連れ合いのパートナーシップの賜なのでしょうね。

アフリカ系の人たちの前屈作業位は、驚くべき柔軟さです。
身体遣いの「文化」がヘンに近代化していないせいでしょうか。

「腰を曲げる・前屈する」ではなく
① 一端、しゃがむ・蹲踞・ウンコ座りをする
② お腹を太ももにできるだけ近づけて密着する
③ それから、お尻を持ち上げる
(膝が曲がったままなのは合理的でもあります。)

この順序で作業位を作ると、腰は体幹と一体化され保護されます。
たぶん・・・・

こんな単純な作業動作の習慣化を失ってしまったのが、近代化だったのではないかと愚考しています。

フライトが実現した頃に遊びに伺いたいものです。

投稿: chi | 2016年1月13日 (水) 09時02分

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