養生之暦 H27年11月
初冬 八日立冬 二十三日小雪
◆暦も残すところ二枚。誰彼も日の移ろいの早さに感嘆する頃です。十月の気象は、気温はほぼ平年並み、少晴天続きで少雨、日内温度差が十度以上の日が十一日もある秋らしい日々でした。エルニーニョ現象は来春まで続くと見られており、季節予報では暖冬傾向の確率が高く出てています。
◆暑さ寒さの温度感覚の平均的な温度は、暑い28度~37度、適温23度~27度、肌寒い15度~22度、寒い8度~14度、冷える0度~7度だそうです。暑さ寒さを感じ始める気温の地域別調査では、暑い寒いの温度帯では明確な差はありませんが、25度以上で暑いと感じ始める人の割合は、九州沖縄で25%、北海道東北で15%、15度以下で寒いと感じ始める人の割合は、九州沖縄で52%、北海道東北で27%でした。つまりは、温暖地の住人は寒さに、寒冷地の住人は暑さに、敏感だという至極あたり前の結果です。
◆寒がりで手足の冷えを強く訴える人は、温暖地住人の特性をより強く持った人で、寒さを感知する設定温度が高いのです。基礎代謝が低く低体温で、いわゆる虚弱者を除外しての話です。畳一枚1.5㎡ほどの人体皮膚表面には、3万個の温点と25万個の冷点があります。このセンサーで得られた環境温度の情報は、大脳の体温調節中枢で体内温度情報などと総合されて、一定の体温に保つための色々な仕組みが発動しています。寒さを感じて熱を作ったり熱の放散を抑制したりする境目の温度は、湿度や季節馴化などの要因や、前掲した地域温度帯の他、個人差も大きいのです。寒がりで手足の冷えが強い人は、寒さを感知する温度が高目にセットされているため、熱放散を抑制する手足の温度低下が、早く強く起こっているのです。寒さ検知の温度を低めにリセットするには、寒冷馴化が最適なのですが・・・・・
言の葉に夢なかりしか冬浅し
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