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2014年12月 9日 (火)

へルペスの鍼治療 (2007/09/04)

もう随分以前、皮膚科の医師を講師に招いた学術研修会での質疑の時のこと。ご長老T先生が質問に立たれ、「ヘルペスには鍼が良く効きますが」という主旨の発言をされた。皮膚鍼のようにして皮疹周辺をつつけばよく治る、と言われたように記憶しているが、或いは思い違い知れないが。

このT先生の発言に対して、講師の皮膚科の先生は、すかさずと言うか、にべもなく、「ヘルペスには、ウイルスを殺す新薬が開発されたから、これを使えば何の問題もなく治る」と、鍼などの出番はないよとばかりで、それっきりとなった。

ここで言うヘルペスは、帯状ヘルペス(帯状疱疹・たず)である。神経節に潜伏していた水ぼうそうウイルスが、免疫力の低下などで活動性を帯び、神経末梢の 皮膚に水疱をつくるのだとわれている。末梢神経を侵すために表在性のピリピリチクチクした痛みがあり、それなりに辛いものである。高齢者などで神経組織へ の侵襲が大きい場合には、ヘルペス後神経痛で非常に苦しまれることがある。また、角膜を支配する三叉神経領域のヘルペスは、失明の危険があるため慎重な取 扱い必要だとされている。

単純性ベルベスは、帯状ヘルペスの親戚筋にあたる同様の体内潜伏ウイルスによって発症し、口唇(熱の華)、陰部、臀 部、その他体表部に水疱を作るが、口唇や陰部に出来るものはあまり自覚症状はないようだ。体幹などの体表部に出るものは、帯状疱疹ほどはないにしても、や はり表在性の痛みを伴う。単純性ヘルペスは、何度も同じ部位に、体調変化に伴って発症するようだ。

ヘルペス(ここでは帯状でも単純でも可)に、果たして鍼治療は効くのかどうかというと、私は良く効く、それも水疱周囲の皮膚鍼で十分、という印象と治験を持っている。本当に効くかどうかが問題であるけれど、それより私は効くとすれば何故効くのかに大いに興味がある。

灸痕の周囲に散鍼をすると痕の修復が早まる、とすれば火傷や傷の治療にも同様か。アトピーでも何でも皮疹や苔鮮化した皮疹部でも、このような皮膚鍼が良く効く、ように思っている。

3 番程度の五分鍼を7~8本平にテープでまとめた「ほうき鍼」で、軽い発赤や発汗が得られるまで、軽くなでる、時につつく。これだけである。表皮へのごく軽 い刺激が、ヘルペスや皮疹に効くとすれば何故効くのか、本当は鍼灸の可能性を再発見する知見や原理があるはずで大いに興味がある。

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