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2014年12月 6日 (土)

タミフル・・・ (2007/03/25)

連日タミフルの話題が新聞TVで報道されています。

素人考えと言われそうですが、タミフル服用時に問題となっている異常行動や譫妄などは、C型肝炎治療に用いられたインターフェロン製剤使用時の副次作用に似ているのではないでしょうか・・・

病としてのインフルエンザを考えると、ウイルス感染症の概念の見直しが必要なのではないかという感じがしてきます。

安保徹さんは、炎症概念の転回を提唱し、同志である福田稔医師との共同発見として、千年の医学の歴史に刻まれる仕事だと自負しています。

化膿性炎症は、感染化膿菌による病態ではなく、化膿菌に対する顆粒球(好中球)の過剰反応による組織破壊だとする説です。

電顕で見られたという壊疽虫垂組織の顆粒球の集積、その顆粒球内と周辺における細菌の不在は、化膿の膿は細菌を貪食した顆粒球の死骸だと教えられた説からすると随分と隔たりがあります。

 高気圧→交感神経緊張→顆粒球増加・活性化→化膿性炎症
 低気圧→副交感神経緊張→リンパ球増加・活性化→カタル性炎症

という図式らしいが、この千年の概念転回はなかなか医学界に受け入れられそうにないようです。

インフルエンザウイルスの感染(組織接着と組織細胞内での増殖)とインフルエンザ症の発症あるいは発病との間には、大きな隔たりがあるはずで、だからこそ、強い感染力があるとされるインフルエンザ症が必ずしも周囲の人々全てに発症しないのだろう。
ふつう個体の免疫力の差だとされる、罹りやすさ、罹りにくさの実体はどういうことだろうか。

インフルエンザ症を発症した人の周りには、確実に同ウイルスに感染しているが、軽い症状、殆ど無症状で「インフルエンザ症」を発病していない人がいるだろう。

この「感染はしているが、発症発病しなかった人、軽くしか発症しなかった人」の発症発病のしにくさ罹りにくさの実体、免疫力の強さとは一体なんだろうか。

安保先生は「これまでの医学では、顆粒球やリンパ球の合目的反応のみを強調して、それぞれの過剰反応に対する認識が足りなかったように思う。」と、千年の概念転回の業績を控えめに書いておられる。

インフルエンザ症が示す強い生体反応(高熱と筋関節痛、強い倦怠)が、サイトカイン・ストームだとすると、インフルエンザウイルスの示す毒性と は、リンパ球系に連なるインターフェロンなどのサイトカインの過剰産生を促してしまう同ウイルスの特質を意味していることにならないだろうか。

また、もう一つ、この時に交感系が優位になりやすいさまざまな条件(春先の気象や弛緩的な生理)があることが、インフルエンザウイルス感染を、サイトカイン産生を過剰化させた「インフルエンザ症」として激しい症状をもたらしてしまう条件なのではないだろうか。

軽いインフルエンザ症で済む人、インフルエンザウイルスに感染してもインフルエンザ症を発症しない人、これらの人々はサイトカインストームを生じない程度にリンパ球系が活動している、副交感神経系の反応性が過剰とならないような、
つまりは、適度な交感神経系の抑制が働いているのだとはいえないだろうか。

気が緩んだとき・休みの時に風邪をひくという経験則も、気の緩み・休みでは副交感系が優位になるということと関係があるだろう。

インフルエンザ症の症状が強ければ強いほど、逆に免疫反応が均衡を欠いて強く生じている、抗ウイルス効果をもつサイトカインが過剰産生されそれが生体側をも攻撃しているのだということ。

インフルエンザ・ウイルス感染に対する免疫反応が均衡を欠いて強く生じていることが、即ち発症・発病を意味している。

また、インフルエンザに罹りにくいということは、単に免疫力の強さではなく、適度な免疫反応を準備できる自律神経・免疫系の均衡性・応答性・柔軟性ということを意味しているのではないだろうか。

鍼灸師如きが何故インフルエンザにこだわるのかと言えば、インフルエンザを含めて普通感冒でも「風邪」には鍼灸治療がよく効くという経験と思いがあるからで、偏見無く信頼関係のできた人たちは、風邪の治療の第一選択として私の鍼灸治療を選んでくれる。

乾布摩擦が風邪の予防法としても養生法としても、発症時の治療法としても優れているのは、交感神経系の場である皮膚の機械的刺激によって、自律神経系全体の均衡性や応答性が高まるためではないかと思う。

灸刺激が顆粒球増加を誘発するという古い研究がある。
風邪の初期にリンパ球系の過剰反応を牽制する交感神経系を適度に刺激してやることは、タミフルに勝るのではないか。

ウイルス感染症に関する従説=神話が解かれ、安保福田理論が陽の目目を見るとき、統合医療としての鍼灸治療の真価も普通に認識されるのではないかと思う。その日は中々に遠いかも知れないけれど。

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